他の五鈷杵との一番の違いは使用されている金属《佐波理（銅と錫の合金）》です。密教の代表的な法具「五鈷杵」で、煩悩を破る悟りの智慧の象徴とされる金剛杵の一つであり、中央に一本、その周辺に四本ずつ「峰」と呼ばれる爪がある独特の形をしています。本品であるこの五鈷杵は、古来貴重な素材として尊ばれてきた《佐波理》であつらえたものです。この佐波理は、他の金属と違い、数珠でこするとシャランと良い音がし、その音が長い時間響きます。佐波理は、銅と錫（すず）の合金で、金属鋳物の中でもかなり高度な技を要します。本品は、江戸期以来の鋳物の町・高岡の瑞正（ずいしょう）工房の名職人、秀親の作です。今や佐波理自体が稀なので、佐波理の五鈷杵は大変稀少な仏具です。サイズも15cmほどでちょうど良く、外観も素晴らしい出来です。金メッキも厚く、金属磨きで磨いても、メッキが剥がれることはありません。今回は磨かずそのままの出品ですが、ご購入された方にて磨かれるか、そのままでも十分良い雰囲気を楽しめます。長さ15cm×幅4cm(5cm)重さ500g桐箱入り限定20個製作の貴重な一品です。